一昨日、大手ゼネコン大成建設の起こしたビル施工不良のニュースが耳に入りました。見出しの多くは「施工不良」とありましたが、実態は「施工不良と虚偽報告」です。
発注者からの指摘で品質担当者が規定に満たない数百カ所を見つけたにもかかわらず、虚偽の数値を発注者に報告したということです。
「施工不良」においては人間が行うことなのでミスにより発生することを100%防ぐことは難しいと思います。しかしながら、虚偽報告については防ぐことが可能ですし、絶対に防がなければなりません。
今回の事件は「施工不良」だけではなく、「組織不良」でもあり、受注建物の品質はもちろん、大成建設という組織の品質も不良であると露呈したものだと感じております。
恥ずかしながら、私が2004年社長就任後、2度壊してやり直す指示を出したことがあります(お施主さまからの指摘ではなく社内検査にて発見し、報告があがってきました)。あってはいけないことなのですが、本当にあってはいけないことは、それを隠蔽、または虚偽報告して済ましてしまうことです(最終的には2件のお施主さま共に誠意をもった対応にご満足とお褒めの言葉をいただきました)。
私どもの契約したお仕事はお施主さまの命を守る安全な建物の提供なのです。
なぜ、このようなことが発生したのか、今回の事件の理由はわかりません。ただ、想像できること、そしてお施主さまがこのような場面に遭遇しないために、気をつけたいことを次回ご紹介いたします。
住まいの要である構造材の品質の確保のために当然ですが外注(人任せ)はしません!(埼玉スタジアムに隣接する彩の国さいたま指定の自社工場)
自社検査だけでなくお施主さまご自身の目でも品質確認(住まい造りの想い16参照、53参照)