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ウッドショック①(住まい造りの想い㊼)

2021/06/05

 

「ウッドショック」、住宅業界に大きな衝撃が走っております。昨今ではマスコミも取り上げるようになったので一般の方もご存じかもしれません。

1970年代に石油価格が高騰したオイルショックになぞって、今回の木材の高騰は「ウッドショック」と呼ばれています。

 

原因はコロナ禍によるアメリカでの住宅着工の増加、海上輸送のコンテナ不足だと言われており、シカゴの材木先物は対前年比で4倍余りにもなる木材バブルが発生し、輸入材の入手が非常に困難な状況になっております。

 

ここでみなさまも疑問になることがあると思います。小学生のころに社会で習ったことと思いますが、日本の国土の2/3は森林です。これだけ多くの森があるのであれば、なぜ、国産材を使用しないのかということです。

 

答えは簡単、輸入材が安いからです。

 

では、輸入材の価格が上がったのであれば国産材に切り替えればいいのでは?

 

山にある木が材木になるまでには、山から木を伐採して工場に運び、木を加工して乾燥させなければなりません。安い輸入材により国産材も価格競争力を保つため比較的安価になり、その結果、収益があげづらいうえに、担い手の少ない一次産業でもある国内林産業者は年々減少しました。木があっても、木を切る人、工場や乾燥窯の生産能力が十分でないために簡単に国産材を増産できないのです。

 

国産材を大切にしてこなかった結果、木材価格の高騰、入手困難により、住宅価格が跳ね上がったり、木材が手に入らず、使用材料の変更、工期(計画)通りに建設できなかったりするケースが生じ始めています。

 

木や森の大切さを伝えるのも私の仕事だと思っています

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