壁倍率とは?
住宅には、耐力壁というものがあります。
地震力や風圧力に対抗する役割を担った、家の構造の強さを決める重要な壁のことです。
壁倍率とは、「耐力壁の強さ」を表す値になります。
例えば1.0という壁倍率の壁に比べ、同じくらい変形させるのに5倍の力が必要な壁は、5.0という壁倍率で評価されます。
「変形しにくい壁=強い壁」という考え方ですね。
耐震等級・耐風等級の評価にも関わってくる「壁倍率」について、詳しく見ていきましょう。
壁倍率=壁の強さはどうやって測るのか
壁倍率は、壁の状態(筋交いの形状、構造用合板の有無など)に対応して、0.5~5.0の値が建築基準法で定められています。
建物全体の強さは、耐力壁の長さ×壁倍率で計算します。
例えば、同じ耐力壁の長さであっても、筋交いが片方だけのものより、両方(クロス状)に張られた壁の方が壁倍率が高いので、強い壁ということになりますね。
壁倍率は簡易計算、構造計算に使われる
住宅の耐震性を担保し、耐震等級や耐風等級を取得するには、通常は構造計算を行わなければなりません。
ただし、4号建築と呼ばれる住宅(主に木造、2階建て以下の住宅)では、構造計算の代わりに簡易計算でもOKとされています。
簡易計算項目の1つに「壁量計算」というものがあります。
これはざっくりいうと、住宅の耐力壁が必要な耐力壁の量を超えているかを調べるものです。
住宅の耐力壁の量(耐力壁の長さ×壁倍率) > 必要な耐力壁の量
建物の規模に応じて必要な耐力壁の量は決まってくるので、壁倍率をいかに高くできるかがポイントになります。
簡易計算は、構造計算を簡略化したものなので、どちらにも壁倍率が使用されます。
つまり、耐震性・耐風性のある強い壁が評価される仕組みになっているのです。
住宅全体の壁倍率を効果的に高めるには
壁倍率の高い材質ほど、コストは高くなります。
コストダウンのためには、壁倍率の高い壁を効率よく配置していき、地震や台風に耐える住宅を建てなければなりません。
より効果的な配置をするには、やはり構造計算が必要となってきます。
コストや安全性などを考えると、たとえ4号建築であっても構造計算は行ったほうがよい、と私たちは考えております。
耐震等級・耐風等級の取得を目指し、強い壁のある住宅を建てたいという方は、ぜひ藤島建設までご相談ください。
藤島建設では、お施主様の要望を盛り込んだ家づくりができるよう、話し合いをしながら進めております。
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