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狭小地のメリット・デメリット|間取りアイデアと注意点を徹底解説

2023/06/30

首都圏などの都市部でマイホームを検討される場合、「狭小地」での建築を考えている方も多いのではないでしょうか。

狭小住宅は、狭い分値段が安く、立地がよいといったメリットがある一方で、家のデザインの制限などデメリットや建てる際の注意点がいくつかあります。

昨今の土地や住宅価格の高騰するなかで、少しでもコストを抑えながら、理想の注文住宅を建てたい方にむけて、

今回は、狭小地のメリット・デメリットから狭小住宅のアイデアや建築時の注意点までご紹介します。

<この記事でわかること>

  • 狭小地とは?
  • 狭小地のメリット・デメリット
  • 狭小住宅の間取り・空間アイデア
  • 狭小住宅を建てる際の注意点

狭小地とは?

明確な定義は決まっておらず、一般的には「20〜15坪以下の土地」が狭小地と呼ばれます。

また狭いだけではなく、土地の形が三角形や台形など、歪な形をしたものが多いです。

その狭小地に建てられた家は「狭小住宅」と呼ばれています。

狭小地・狭小住宅のメリット

土地購入費を抑えやすい

坪数が少ない狭小地は、純粋に土地購入価格を抑えられるのが大きなメリットとなります。

土地の価格を抑えることで、ローン審査が通りやすくなったり返済額を減らせたり資金計画を立てやすいのがポイント。

坪単価が高い都市部の都市探しではメリットも大きいです。

浮いた分の費用を建物に回して、よりおしゃれなデザインや居住性を求めるのも良いですね。

駅近や都市部など利便性の高い場所に多い

狭小地の発生の経緯から主に、東京や大阪などの都心部等の坪単価の高い人気エリアによく見られます。

上記の通り、土地購入費が安く、本来なら手が届かないような地価が高い土地に住まいを構えられるので、「あのエリアに家を建てたいなあ」が叶えられるのが狭小住宅の最大の魅力となっています。

固定資産税・都市計画税など税金を安く抑えられる

固定資産税や都市計画税は200㎡以下の土地だと減税特例を受けられるため、ランニングコストを抑えられるのも魅力的なポイント。

固定資産税評価額自体も面積によって決まりますので、狭小地ほど税金は安くなるということです。

また登記時に司法書士などへ支払う登録免許税も土地の評価額を基に計算するため、結果的に安くなります。

生活コストを抑えやすい

狭小地は建てる家の広さもジャストサイズになりやすく、冷暖房を始め生活コストを抑えやすいのも意外なメリットです。

必要最小限の空間ならエアコンや暖房が効きやすいですし、家具・カーテンなどのコストも安くなります。

また、フロアの床面積も少ないため、フロアごとの掃除面積がすくなることもいいことですね!

狭小地・狭小住宅のデメリット

住宅ローンが組みづらい、売却しづらい可能性がある

住宅ローンを組むことができる条件は、金融機関ごとに決められています。

あまり細かく公開されていないところが多いようですが、土地面積が40㎡超、住宅の床面積60㎡超など、金融機関によってそれぞれ基準が定められています。

土地面積のみ、住宅の床面積のみ基準を定めているところもあれば、土地と住宅両方に基準を定めているところもあります。

狭小地は、住宅ローンを扱う金融機関の基準を満たさない可能性があります

狭小地でもクリアできる可能性のある基準を設けている金融機関もありますので、住宅ローンを借り入れることができないわけではありません。

しかし、どの金融機関が狭小地でも融資を受けられる住宅ローンを扱っているのか、金融機関の中から探す必要があります。

そのため狭小地は、住宅ローンが組みづらい印象となり、買い手が付きにくい傾向にあります。

建築費が割高になる場合がある

狭小住宅を建築する場合、3階建てや地下室を作るなど、居住空間を確保するための設計上の工夫する方が多いです。

また、狭い中でも住み心地を良くするためにスキップフロアを作ったり、吹き抜けや中庭などを作って採光の工夫をしたりするなど、凝った設計プランになることあるため、建築費用が高めになる傾向があります。

立地によってはデザインが制限される

狭小住宅を建てる際、「建築基準法」で特に注意したい制限が2つあります。

後ほど詳細に解説しますが、「北側斜線制限」と「道路斜線制限」です。

該当する場合には道路に面した住宅などの建物の高さやデザインが制限されることがあります。

法律上の制限についても知識を得て、自分が購入する土地が該当するかどうか、前もって調べておくと安心です。

狭小住宅でも快適に! 間取りのアイデアを紹介

3階建てで居住空間を増やす

一般に狭小住宅では、十分な居住空間を生み出すために3階建てにすることが多くなります。

3階建てにすることで床面積を増やし、子ども部屋や趣味の部屋など、複数の個室を作るのもできます。

一方で、フロアの移動が多くなるため、水回りやトイレなど使用頻度の高い設備の場所はもちろん、生活動線が使い勝手の良いものになるように考慮しましょう。

吹き抜け・中庭などで採光対策

狭小住宅は住宅の密集した地域にあることが多く、1階の日当たりが悪くなりやすいです。

リビングなどを吹き抜けにすれば、開放感あふれる広々とした空間に仕上がりますし、大きな窓をつければ、日当たりもよくなり、室内が明るくなります。

一方で、空間が広くなることで、暖房や冷房が効きにくくなるおそれがあるため、断熱性や気密性を高めたり、床暖房を導入したりといった対策をしましょう。

念願の書斎をスキップフロアで実現

スキップフロアとは各階の中間に新たなフロアをつくることをいい、空間の有効活用ができます。

スキップフロアをつくれば、念願の書斎や趣味を楽しむ空間など、さまざまな使い方が可能です。

 

狭小住宅でも快適に! 空間のアイデアを紹介

可動式の間仕切りを上手に使う

可動式の間仕切りは、スペースの少ない狭小住宅にぜひ取り入れたいアイデアです。

必要な時に壁代わりに利用して空間を分け、広く使いたい時は間仕切りを開け放ちます。その時々の状況に合わせて、自由自在に便利に使い分けられます。

例えば、子どもが小さいときは、目が届きやすいよう間仕切りを開けて広く使い、子どもが成長して個室が必要になったら、間仕切りを使って部屋を区切ることができます。

また、近年増えている在宅ワークの場合も、仕事の時だけ間仕切りを活用してワークスペースを確保できます。

ロフトを収納スペースに有効活用

限られた空間を利用する狭小住宅の場合、ロフトなどを作りスペースを有効活用するのも1つの手です。

収納をロフトに集約することで、生活空間を広く確保できます。

ビルトインガレージで愛車を保護

ビルトインガレージとは、住宅の1階部分に車の駐車スペースをつくったものです。

狭小地でも敷地内に車を駐車でき、建物が屋根代わりとなって大切な愛車を雨風から守ってくれます。

また、ビルトインガレージであれば玄関から車までの距離が短く、買い物の荷物を運んだり子どもを乗せたりするのに非常に便利です。

ルーフバルコニーで子供たちの遊び場に。

狭小地では、なかなかお庭や子供が遊ぶスペースがとれないため、屋上にルーフバルコニーを設けることもおすすめです。

洗濯物を干すことはもちろん、家庭菜園やガーデニングを楽しんだり、お子さんとビニールプールで遊ぶこともできます。

人目を気にすることがなくプライバシーを守ることができる点も魅力となっています。

狭小住宅を建てる際の注意点

狭小地に住宅を建築するときに、注意すべきポイントを5つ紹介します。
これを知らないと理想のお家を建てられず、後悔する可能性があるので、検討する前にしっかりと把握しておきましょう。

建ぺい率と容積率を確認する

狭小地は土地が狭いため、建ぺい率と容積率に注意しましょう。

建ぺい率とは、土地の広さ(敷地面積)に対して建物が建てられる広さの上限(建築面積)の割合のことです。
建築面積は、次の式で算出できます。建築面積=敷地面積×建ぺい率(%)

容積率とは、敷地面積に対する延床面積の割合のことです。
延床面積は、次の式で算出できます。延床面積=敷地面積×容積率(%)

建ぺい率や容積率によっては、思うような家が建てられないことがあります。

北側斜線制限と道路斜線制限

土地によっては北側斜線制限と道路斜線制限という規制がされています。

それぞれの規制は隣の土地や道路の日当たりや風通しなどをさえぎらないように、建物の高さを制限しています。

北側斜線制限は日当たりを確保するため、北側の土地から斜め上に向かって高さを制限します。そのため、3階建ての家を建てる場合は、北側の屋根などに傾斜をつけたり、隣の土地から距離をとって家を建てたりする必要があります。

道路斜線制限は、道路から斜め上に向かって建物の高さを制限する規制です。北側斜線制限と同じように、家を建てるときは建物に傾斜をつけたり、道路から距離をとったりといった対応が必要です。

狭小地では3階建てなど建物が高くなるケースが多いため、これらの制限を超えないような設計が必要です。

隣家との距離が近くなる

狭小地は土地の面積が狭いため、隣家との距離が近くなるケースがあります。

隣家との距離が近いと生活音や会話が聞こえやすく、火災が発生すると延焼のリスクがあります。

また、隣家と窓と位置がかぶるとお互いの室内が見えてしまうため、ストレスを感じる人もいるでしょう。

前面道路の幅員を確認

前面道路の幅員が4m以上あるか確認しましょう。

前面道路の幅員が4m未満の土地に建物を建てる場合、道路の幅員が4mとなるように、敷地の一部を道路として提供する必要があります。

これを「セットバック」といいます。

まとめ

今回は、狭小地のメリット・デメリットから狭小住宅のアイデアや建築時の注意点についてご紹介しました。

狭小地だからこそ、コストを抑えることができたり、通勤、通学しやすい利便性のいいエリアに住むことができます。

また、工夫やアイデアしだいでは、狭小住宅でも理想のマイホームを実現することができます。

狭小地で3階建てのお家を建てる際は、気を付けることが複数あるため、実績のあるハウスメーカーや工務店にご相談してみてください。

以下のページでは藤島建設の3階建てのアイデアや建築実績、狭小地のモデルハウスを紹介しております。

ぜひ、藤島建設の3階建てもご覧ください。

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