東日本大震災から10年。記憶を風化させないためにもこのブログにあの時のことを記します。
実は私、東日本大震災の揺れを経験しておりません。
というのも当日、ドイツのメッセ、スイスやオーストリアのエネルギー現場の視察のために渡欧中でした。
レンタカーでの移動中に連絡が入り、「大きな地震だったよ」という程度の電話だったので当日は気にも留めていなかったのですが、ホテルに戻り、テレビをつけると東北の街が波にのまれるとんでもない映像が・・・。
ドイツを車にて移動中に連絡が
現地にて断熱材の打合せ(左:並木部長)
通訳を介し現場にて打合せ(左:中岡所長)
それでも埼玉は大丈夫と高を括っていたのですが、原子力発電所爆発のニュースが飛び込み、ヨーロッパの新聞でも大きく取り上げられました。
現地の新聞
事の重大さに気づいた我々も帰国したかったのですが、日本への飛行機が飛びません。同じホテルに泊まっていた日本人観光客のツアコンが「香港までのチケットはありますが、そこから日本への便は確保できていません。少しでも日本に近づきたいならどうぞ」と乱暴な提案をしていたのをよく憶えております。
やっとチケットが手に入ったのが現地時間の16日。早く帰りたいという気持ちの一方、日本中が放射能に汚染されているというドイツでの報道の中で帰国することに恐怖を感じた複雑な気持ちでの搭乗でした。