バシー海峡とは、台湾南端の島「蘭島」とフィリピン北端の島「マビューディス島」の間、約１００㎞の南シナ海と太平洋を結ぶ交通の要所で、日本へのエネルギーなどの重要な輸送ルートである海峡を指します。

「バシー海峡」と聞いて、歴史的な事柄を連想できる方はどれだけいるのでしょうか？

恥ずかしながら、私は、バシー海峡も、そこで起きたことも、まったく知りませんでした。

バシー海峡は、日本領だった台湾と南方の戦場を結ぶ当時も交通の要衝で、日本軍の多くの軍艦や輸送船が行き来していました。

しかしながら、１９４４年以降には米軍優勢の戦況の結果、制海権を握られ、潜水艦による魚雷攻撃で軍艦だけでなく、輸送船までもが相次いで撃沈され、「輸送船の墓場」「魔の海峡」と呼ばれるようになりました。犠牲者は少なくとも１０万人になるとされ、台湾南部の海岸に、数多くの遺体が流れ着いたのです。

撃沈された輸送船の沈没位置を示した地図

潮音寺から見える海に数多くの遺体が漂着

数多くの遺体が漂着した海岸の高台に、バシー海峡での犠牲者を弔うために撃沈された輸送船の数少ない生存者が私財を投じて、１９８１年に建立したのが「潮音寺」です。

今回の訪台の目的のひとつが、戦没者の慰霊。

戦後８０年が経過しましたが、このような戦争の悲惨さを風化させることのないようにしていくことが大切だと思います。

当日はNHK台湾支局の方が取材にいらしていました。私もインタビューを受けたので近々放送されるかもしれません。私の出演と放送日が決まりましたらあらためてご案内いたします。

NHKの取材カメラ

台湾の観光のひとつが「夜市」。時間がなかったので宿泊地に比較的近い「士林夜市」にちょっとだけ行ってきました。

夜市と言えば買い食いは楽しみのひとつ。お奨めは胡椒餅で大好物のひとつです。台湾訪問時にはぜひご賞味ください！