blog
川島織物と京都迎賓館で学んだ職人技
2025/11/22
先月、京都の川島織物の工場見学から、京都迎賓館の緞帳見学、大阪での打合せ、秋田とさいたまでのイベント参加と慌ただしく移動しました。今回はその前半戦、職人さんの手仕事を間近で拝見した京都と大阪での気づきをまとめてみました。
京都では、ます、川島織物さまへの訪問です。山口会長から織物へのこだわりを30分程度拝聴した後に、工場と博物館を見学させていただきました。
帯や緞帳に使われる糸が、色ごとに丁寧に並べられた様子は壮観でした。
織機の前では、職人さんが小さな杼(シャトル)を何本も使い分けながら模様を織り出していきます。
また、工場の一角には、伝統継承のための社内学校があり、若い方が基礎から機織りを学んでいました。
同じ織機が整然と並ぶ教室は、まさに「技術の道場」のようです。
こうして時間をかけて人を育てているからこそ、長く愛される織物が生まれるのだと実感。
藤島建設の家づくりも、大工さんや職人さんの技に支えられています。
自社の若手教育や現場のOJTを、もっと計画的に整えていく必要性を改めて感じました。


作業しやすくするために爪をギザギザに ヤスリで絶えず手入れしているそうです

伝統技術継承のために学校を併設しています

山口会長の熱い想いは夜の会食にも続きました!
翌日は、京都迎賓館を見学しました。
前日に工場で職人さんの仕事を見ていたからこそ、大広間で緞帳の素晴らしさを強く感じることが出来ました。
また、天井の照明や壁面のデザインも含めて、空間全体が一つの作品になっていることにも感心しました。
住宅でも、壁紙や建具、照明などをバラバラに選ぶのではなく、全体の物語として考えることが大切であり、その「物語」を下支えしているのは、図面には書ききれない現場の工夫や経験です。
法令や仕様書を守ることを前提として、どこまで心地よさにこだわるかが、つくり手の腕の見せどころです。
緞帳の前で感じた静かな感動を、住まいづくりの現場で味わっていただけるように、日々の設計と施工を磨いていきます。

京都迎賓館

川島織物さま制作の緞帳
京都迎賓館を後にして取引先様との打ち合わせのために大阪へ移動。
夕食を兼ねた打合せのあと、ホテルに戻る途中のビルの谷間にひっそりと佇む小さな神社を見つけました。
「恋人の聖地」と書かれた旗が立っており、華やかな飲食店街の中で、そこだけ時間がゆっくり流れているようでした。
京都や大阪の街中は、インバウンドの観光客でどこも大変なにぎわいで、正直少し閉口する場面もありました。
それでも、こうした小さな神社や路地の風景が、地元の方や旅人の心を落ち着かせる役割を果たしているのだと思います。
藤島建設の住まいもまた、ご家族にとっての「癒しの聖地」のような存在でありたいと改めて感じました。
今回のブログは、京都・大阪編のパート1です。次回は大阪から秋田、そしてさいたまへの移動と、イベントについてご紹介したいと思います。
