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住まい造りの想い69(お勉強⑦)
2026/07/18

毎年恒例となっている、床材メーカーのイクタさまが主催するセミナーに今年も参加してまいりました。
テーマは、毎年4月にイタリア・ミラノで開催される「ミラノサローネ」です。
世界で発表された新しい造形や色、素材の流れを学び、これからの住まいの提案にどう生かしていくか。当社にとって、毎年欠かすことのできない勉強の機会となっています。
ミラノサローネは、毎年4月にイタリア・ミラノで開催される世界最大級の家具見本市です。
世界各国の家具メーカーやデザイナーが集まり、新しい家具やインテリア、空間の提案を発表します。
同じ時期には、ミラノ市内のショールームや歴史的な建物などでも、照明、キッチン、浴室、素材、アートなどの展示が行われます。
本会場だけでなく、街全体がデザインの発表の場になることも、ミラノサローネの大きな特徴です。
ミラノサローネが世界から注目される理由の一つは、今後流行すると思われる造形や色、素材の傾向を知ることができる点です。
もちろん、海外で発表されたものをそのまま日本の住まいに取り入れればよいわけではありません。
しかし、数年先の住まいの方向性を考えるうえでは、とても参考になる機会だと思います。

毎年7月にイクタさまが主催するセミナーでは佐渡川氏がミラノサローネについて講演されます。
佐渡川氏は、なんと!50年以上にわたりミラノサローネを視察されているそうです。
毎年同じ場所を見続けているからこそ、一時的な流行と、時間をかけて大きな流れになっていく変化を見分けること、変わらずに大切にされているものが分かるのだと思います。
長く続ける定点観察には、1年だけの視察では得られない説得力があります。
今回も、現地で数多くの展示をご覧になった経験をもとに、造形、素材、色の傾向を分かりやすく解説していただきました。
流行だけを追いかけるのではなく、その背景にある考え方まで説明していただけるため、このセミナーは私たちにとって大変参考になります。
今年も当社の営業責任者とコーディネーターが一緒に参加しました。
それぞれの立場で感じることは違うと思いますが、同じ話を聞き、後から意見を交わすことにも大きな意味があります。
正直なところ、私一人が勉強して満足してしまっては、会社の力にはなりません。
お施主さまへの提案に生かすためには、スタッフと学びを共有することが大切だと思っています。


佐渡川氏の講演後には、イクタの宮田社長から、床材メーカーならではの視点でお話をいただきました。
ミラノサローネで見られた素材やデザインの流れを、今後の商品企画にどのようにつなげていくのか。
具体的なアイデアも交えながら説明していただきました。
床材は、住まいの中でも大きな面積を占める大切なアイテムです。
床の色や木目が変われば、部屋全体の印象も大きく変わります。
さらに、毎日直接触れる場所ですから、見た目だけではなく、足触り、耐久性、お手入れのしやすさなども欠かせません。
そのため、宮田社長のお話も聞き逃すことはできません。
今回のお話では、新しい溝の付け方によって床の表情を変える考え方も紹介されました。
本音を言えば、私も一度はミラノサローネを自分の目で見たいと思っています。
しかし、開催される4月は当社の決算時期と重なり、社長として会社を長く空けることがなかなかできません。
だからこそ、佐戸川氏の講演を聞き、親しくさせていただいている宮田社長から直接お話を伺えることを、大変ありがたく感じています。

私は、宮田社長とは以前から大変親しくさせていただいています。
年に数回、ゴルフや視察をご一緒し、住まいや木材について意見を交わしています。
先月には、当社が構造材の産地としている岩手県葛巻町にもお越しいただきました。
藤島建設と葛巻町との取り組みや、木が育つ森、そして住まいの材料へとつながっていく流れをご覧いただき、「参考になった」とおっしゃっていただきました。
当社では現在、生産地から加工までの流れを確認できる葛巻町産の構造材を使い、住まいを提供しています。どこの山で育ち、どのような流れで加工された木材なのかを確認できることは、お施主さまの安心につながると考えているからです。
そして今後は、イクタさまと力を合わせ、床材にも葛巻町の木を使うことができないだろうか。
そんな夢についても、宮田社長と相談していきたいと思っています。
構造材だけでなく、毎日足に触れる床にも葛巻町の木が使われれば、森と住まいのつながりを、さらに身近に感じていただけると思うのです。
もちろん、床材に適した樹種や品質、供給量、加工方法、価格など、乗り越えなければならない課題は少なくありません。すぐに実現できる話ではありませんが、まずは夢を持ち、可能性を一つずつ探るつもりです。
今回のセミナーは、単に海外の流行を知るためのものではありません。新しい考え方を取り入れながら、品質の高い住まいをお施主さまにお届けすることが目的です。
メーカー、職人、スタッフのみなさま、そして地域の方々と知恵を出し合い、安全で安心できる住まい造りにつなげていきたいと思います。
学びを止めず、地域の木を生かす新しい可能性にも、これから少しずつ挑戦してまいります。

ふじしまの森にて 右から宮田社長・私・鈴木葛巻町長