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熊本地震(まとめ)(住まい造りへの想い㉞)

2018/01/07

 

新年あけましておめでとうございます!

今年もよろしくお願いいたします。

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昨今、中古住宅をリノベーションして低予算で建物を取得することが流行っております。また、国や行政の後押しによりリフォーム需要も大きく伸びております。

モノを大切にすることは大事です。建物の「スクラップアンドビルド」に対する考え方は正しいとはいえません。

 

しかしながら・・・日本人の新築性向に対する批判的な意見については疑問を感じます。

熊本地震では古い家の怖さをあらためて痛感いたしました。震源の益城町では古い家屋が軒並み潰れ、隣接地域でも戸建住宅だけでなく、古いアパートやマンションがボロボロになって住めない状態になった所が少なくありません。

 

日本人の新築性向を批判する根拠として欧米と比べる方がいます。築50年以上の木造住宅が普通に市場で取引されています。でも欧米では住まいを簡単に解体して工務店で建てることはできません。地震も少なく、湿度も高くありません。そんな地域と比べることが正しいのでしょうか。

 

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築54年(もちろん木造です)

 

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築43年(湿気の少ない欧米ならでは)

 

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築33年(設備が新しいと新築同様に)

 

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築33年(職人さんによって見違えるように)

 

熊本地震でも阪神淡路大震災でも倒壊した建物の特徴は古い建物でした。熊本地震で古い建物の危険性を象徴したひとつが宇土市役所です。宇土市役所は震源の益城町よりも離れ、震度も7に達していません。それでも築50年以上の建物は壊滅的なダメージを受け、本来であれば復興のための拠点となる行政施設が機能不能となったのです。

 

素敵なキッチンなどの設備を新しく備え、新築同様のリノベーションした中古住宅に住まうことを否定するつもりはありません。しかしながら、定期的に大きな地震に見舞われる日本においては古い家に住み続けることは命にかかわる場合があるのです。生命に勝るものはなく、家族を守る礎となるのが住まいです。度重なる震災被害を教訓として耐震性能について強く意識していただければと思います。

 

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古い住まいは・・・

 

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新しそうに見えても・・・

MODEL HOUSE
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