集成材のブログも第4弾!住まい造りの想い⑮・⑰・⑱との続きです。
さて、集成材に欠かせない大切な要素のひとつは接着剤です。
現在、構造用集成材に使用されている主な接着剤はレゾルシノールと呼ばれる樹脂系のもの(以下、レゾ)と、イソシアネート系と呼ばれる水性(以下、イソ)の2種類です。
レゾは、1940年代ごろから集成材の接着に使用されているホルムアルデヒド系接着剤で、木材接着剤の中で最も優れた耐久性を有すると言われています。接着剤の耐候性が強いため、外気の影響を受けやすい建物の外周部などは、レゾで接着された集成材を使用しています。
イソは1970年代にホルムアルデヒドを含まない接着剤として登場した比較的歴史の浅い接着剤です。最近の脱ホルムアルデヒドの流れや良好な接着性能、広範な使用用途などから広く普及しました。
一般的に多く出回っているのはイソで接着された集成材です。接着部分が黒いレゾと比べ、イソは白若しくは透明できれいなうえ、コストもレゾよりはるかに安いことがその理由です。
レゾは接着部分が黒い線状になります
イソは接着部分が無色です
しかしながら、以前ニュース等で取り上げられた剥離した集成材というのがこのイソを使っていました。しかも、イソは化学物質の量が多く火や水に弱いため、火災が起きた際に進んで燃えていき、また、屋根がかかる前の水濡れや完成後の湿気による剥離も心配です。私たちは建物の構造体などの重要部分には適していないと考え、世界標準のレゾを採用しています。
気になるホルムアルデヒド放出量ですが、JASの認定でF☆☆☆☆となっております。確かにイソの方がホルムアルデヒドの放散量は少ないそうですが、F☆☆☆☆なので人体にはほとんど影響はありませんのでご安心ください。